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桜の涙(連載中)

桜の涙 2

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「……キミ、名前は?」

 黒髪の男子学生が尋ねた。

「クラモト・ミオですけど……」
「そっか……。そうだよな……」

 驚いた瞳はふと曇った。悲しげなような切ないようなその瞳に吸い込まれ、美桜はドキッとした。

「すみません、あなたこそ誰なんですか?」

 タケルが苛立ちを隠せないような口調で言った。

「あ……俺は早瀬樹(はやせいつき)。2年生。……キミ、サークル決めた?」

 後半の疑問文は明らかに美桜に向かって訊ねられたものだ。

「いえ……。あの、初心者でもOKなテニス部を探してるんですけど、たくさんありすぎてまだ迷っているところです」
「まだ決めてないので、ここで勧誘しないでください」

 タケルがきっぱりと言った。

「えーと……。ごめん、俺、キミの名前聞いたっけ? キミもテニス部探してるの?」

 樹は今度はタケルに言った。

「俺は青木タケルです。俺はテニスだけっていうより、なんかいろいろやってみたくて」
「ああ。じゃあ、キミ達にピッタリのサークルがあるよ。テニスなんてラケットを持ってない初心者でもOK。いろんな競技をするのも見るのも自由。部員数100人以上。どう?」

 部員数100人以上とはすごい。タケルが訊ねた。

「なんていうサークルなんですか」
「NA部」
「えぬえー……?」
「ナショナル・アクティブ部。国内のいろんなアクティビティつまり活動を楽しむ部。とりあえず、ついておいで」

 美桜とタケルはよく分からないまま樹の後を追った。
 校舎の裏側から表に出ると、白に近いような淡いピンク色が美桜の瞳に映った。
 大学の桜並木がそこにあった。
 桜並木の下を3人で歩きながらタケルが言った。

「ここの桜、綺麗ですよね。まるで美桜ちゃんみたいな――」

 タケルが言いかけた言葉を樹が遮るように強い口調で言った。

「桜は大嫌いなんだ」

 美桜の心がズキンと傷んだ。やはり自分の名前の一部に使われている花だから、桜には愛着がある。それに自分のことを嫌いと言われた気持ちになった。

「その言い方失礼じゃないですか? 美桜ちゃんの名前、美しい桜って書いて、『みお』なんです」

 タケルがそう言ってくれた。

「美しい桜……」

 樹はさっきと同じ悲しげな瞳で美桜を見つめた。

「ごめん――」

 あ……泣く……?
 美桜には樹が泣き出しそうに見えた。

「いえ! お花の好き嫌いってあると思いますから! 全然大丈夫です!」

 樹は軽く微笑んだ。

「桜には嫌な思い出があってね。ごめん。美桜ちゃんのことを嫌いって言ったつもりじゃなかったんだ」



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~ Comment ~

NoTitle

タケルが予防線張まくってますね。
どんだけ、美桜ちゃんが好きなんですか!!!

でも、樹先輩の謎めいた感じが……。
ちょっとけなすみたいなコトを言っておきながら、泣きそうな表情って……これは、反則すぎる~~~~v-15

真守様

美桜ちゃんの番犬のタケルです(笑)

樹の謎めいたところを感じ取っていただけて
そんな風に書きたかったので嬉しいですヾ(*´∀`*)ノ

コメントありがとうございました!
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