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Fantasia別館:恋のエチュード

現代恋愛小説を載せています。短編~長編。主に女性向け。

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従順なペット 14 ※この作品にはR18シーンが含まれます。

従順なペット(連載中)

 潤と入れ違いに萌絵もシャワーを浴び、着替えて出てきた。
 すでにベッドに横になっていた潤が、「おいで」と手招きした。
 萌絵が恐る恐るベッドに近づく。

「今日も……何もしませんよね……?」
「ん? 何かして欲しい?」
「いえっ!」

 思いっきり否定する。

「今日も何もしないって約束してくれなかったら、私、床に寝ますから!」
「ダメ。ベッド。命令」

 潤が体を起こし、萌絵がベッドの壁際に行けるようにしてくれた。
 仕方なく、萌絵がベッドに上がって、壁側に腰を降ろした。
 潤が笑った。

「なんか、萌絵ちゃん、ホントに犬みたいだなー。素直に命令聞いてくれて」
「だって……映像……」
「うん、あれは本気だからね。経営者として万引きは許せないから」

 潤が真面目な顔になる。

「すみませんでした……」
「萌絵ちゃんは常習犯的じゃないから大丈夫と思うけど。もうするなよ? 他の店でも」
「はい……」
「はい、お利口お利口」

 潤が萌絵の頭を撫でる。確かに犬扱いされているような気がしてきた。

「本当に……もう万引きなんて絶対しないですから、もう許してください……」
「いいよ。明日、朝一で、警察に行くけど。で、ネットに流すけど」
「だから、それは絶対やめて下さい!」
「だから、俺の命令に服従してる限りはしないってば」


「私は……いつまで黒崎さんの……」
「だから潤でいいってば。じゃあ、これも命令」
「……いつまで潤さんの命令に従わないといけないんですか?」
「いつまでっていうか、嫌なら従わなくていいんだよ? 俺が警察に証拠映像持って行くだけだから」
「だから! いつまでそうやって脅されてないとダメなんですか!?」
「脅すって人聞きの悪い」

 潤が笑う。

「普段はあの場で警察に連絡するんだよ? それを俺は助けてあげたんだよ? それともあの場で即警察に連絡したほうが良かった?」

 そう言われると、萌絵は黙るしかなかった。

「ちなみに、万引きは窃盗罪だから、時効は7年」

 潤が付け加えた。

「7年!?」

「まあ、もうその頃には大学は卒業して、特待生は関係ないからいいんじゃない? ただ、ネット画像を流出させるのは時効にかかわらずいつでもできるし、一度流出したネット画像は一生つきまとうと思うけど?」
 たった一度の万引きが、これから一生つきまとうかもしれないのか……。萌絵は途方に暮れた




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桜の涙 15

桜の涙(連載中)

 美桜の肯定の言葉に、ずっと美桜を抱きしめていた樹の腕の力が弱くなった。その隙に美桜は樹の腕を突き飛ばすようにして抜け出し、部屋を飛び出した。
 そのまま靴を履き、玄関の鍵を開けて走り出す。どこへ? どこへでもいい。とにかく遠くへ!

「美桜さん……?」

 突然自分の名前を呼ばれ、美桜は驚いて振り返った。

「臼井先輩……」
「どうか……したの? 何も持たずに……」

 そう言われて、自分のバッグを部室に……いや、樹の部屋に置き忘れてきたことに初めて気づいた。
 財布も携帯も学生証も入っている。取りに戻らない訳にはいかない。

「あの……あ、私ったら、部室にバッグ置き忘れちゃったみたい……。取りに戻るの恥ずかしいから、申し訳ないんですけど、臼井先輩、部室から私のバッグ持ってきてくれませんか? 私、正門の前で待ってますので」
「えーと……。なら、一緒に部室行こうか?」
「いえ! 恥ずかしいから! すみませんお願いします!」

 美桜は臼井に深く頭を下げた。我ながら無理なことを言っているのは分かっていたが、樹の顔を見るのが怖かった。

「そう……? じゃあ、正門前に持っていくね」

 そう言って臼井は樹のマンションの方へ向かってくれた。美桜はホッと安心して正門前に向かった。


 正門前で待っていると臼井が走ってきてくれた。だが、美桜のバッグは持っていない。

「ごめん、樹くんが『財布も入っている大事なものだから、本人が来ないと渡せない』って言うんだ……」
「あ……そうなんですか……」

 落胆した美桜に臼井はとても恐縮してくれた。

「ごめんね、役に立てなくて……」
「いえ! そんな! こちらこそ、お手数をかけてすみませんでした!」

 臼井には走って戻ってきてもらい、美桜は申し訳なく思った。

「樹くんと……何かあったの……? あの……余計なお世話だけど……」
「あ、いえ! 何も! あの、やっぱり恥ずかしいから一緒に部室行ってもらえますか……?」

 さすがに一人で樹の部屋へ行くのは怖かった。

「うん。僕もちょうど部室行くところだったから」




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更新頻度が落ちてしまい、読んでくださっている方には本当に申し訳ないです。

従順なペット 13 ※この作品にはR18シーンが含まれます。

従順なペット(連載中)

 洗い物を済ませた萌絵を潤が後ろから抱きしめて、耳元で囁いた。

「ねえ。今日は一緒にシャワー浴びない?」
「や、やめてくださいっ! 少しずつって…」
「うん、でも、あんまり理性が持ちそうにないんだよね。――萌絵が可愛いから」

 あまりの自然な口調に、萌絵は自分の顔が赤くなったのを感じた。

「萌絵はさ、俺にこうやって抱きしめられて、何も感じない?」
「何もって……?」
「例えば――」

 萌絵のウエストのあたりを抱きしめていた潤の左手が、優しく体をなぞるように上がってきて服の上から萌絵の胸を包んだ。

「やっ……!」
「ほら、ドキドキしてる」
「それは……っ」

 確かに潤に背後から抱きしめられ、心臓が壊れそうなほどの鼓動を繰り返しているのは自分でも分かった。

「後は――」

 潤の左手は萌絵の胸元に置いたまま、潤が右手を萌絵のスカートの中に入れた。太ももをゆっくりと撫でながら潤の右手が上に次第に上がってくる。

「いやっ!」

 萌絵が潤の右手を払いのけ、潤の腕から逃げ出した。逃げ出してもこの狭い部屋の中、壁にもたれるしかない。

「ふーん?」

 潤が笑いを含んだ声で言った。

「じゃあ、全部命令だって言ったら? 俺が萌絵ちゃん触るのも、俺と一緒にシャワーを浴びるのも」
「それは……」

 うつむいて口ごもる萌絵に潤が近づいた。萌絵は一層壁にもたれかかった。

「まあ、今はいいや。今日も一人寂しくシャワーを浴びるとしますか」

 潤が萌絵の頭を撫でた。思ったより優しい手だった。




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桜の涙 14

桜の涙(連載中)

「え……? 鍵、かけちゃうんですか?」
「履修科目は決まった? 一般教養とか」

 美桜の問いには答えず、樹は美桜を中に引き入れた。

「いえ、タケルくんと相談して決めようと思って」
「そう。俺も相談にのるよ。同じ学部だし」

樹は美桜の手を引き、リビングの大きなテーブルを越えて、奥の部屋のドアを開けた。

「あ……」

 そこには勉強机とベッドが置いてあった。

「俺のプライベートルーム。『部室』じゃなくて。もう1室あるんだけど、そっちもすっかり部室化しちゃってさ」
「あの……ミーティングは……」

 樹の唇が美桜の言葉を封じ、美桜は樹に抱きしめられた。

「や……っ! やめてください!」

 樹は美桜からすぐに唇を離したが、美桜を抱きしめた腕は離そうとしなかった。

「嘘だったんですか!? 昼食会ミーティングって!?」
「嘘じゃないよ。俺と美桜ちゃんの2人だけのミーティング。全員集合なんて一言も書いてなかっただろ」
「いや……。離してください……」

 ベッドのある部屋に男性と2人きり。玄関の鍵はかけられ、誰も入ってはこない。キスすら昨日のふわりとした風のようなキスでもどきりとしたのに。美桜は恐怖を覚えた。

「離さない」

 樹の美桜を抱きしめる力が一層強くなった。

「やめて……怖い……」

 美桜の声が涙声になったのに気づいたのか、抱きしめる力が少し弱くなった。

「美桜ちゃんが、俺と付き合うって約束してくれるなら離してあげる」
「約束したら……私に何もしませんか?」

 美桜はとにかく怖かった。抱きしめる強い腕もキスも……そこにある樹のベッドも。

「……うん。約束してくれるなら、今は何もしないよ」
「今は……?」

 樹がちょっと笑った。

「なんなら、今何かしようか? キミの怯えていることを」
「やめてください!」
「じゃあ、付き合うって約束してくれる?」
「はい……」




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従順なペット 12 ※この作品にはR18シーンが含まれます。

従順なペット(連載中)

 潤は手際よく、ゴーヤチャンプルとサラダと味噌汁を作ってくれた。

「美味しい……。黒崎さん、お料理上手なんですね」
「だから潤でいいってば。俺も大学の時から一人暮らしだったからね。自然に料理上手くなったよ。――女の子を料理するのも上手いよ?」

 そう言って潤は笑った。

「萌絵ちゃんは、何のアルバイトしてるの?」
「家庭教師です」
「今日は途中で帰ってきちゃったわけ?」
「はい……」
「ダメだよ? バイト、休まれたり早退されたりすると迷惑をかけるから。まあ、今日は俺が悪かったけど」



 夕食後、潤が言った。
「一週間のスケジュール、大雑把でいいから書いてくれる? 時間割とかバイトとか。今日みたいに無理な『命令』しないようにするから。って、嘘書いちゃダメだよ?」
「はい……」

 萌絵は言われた通りに自分の時間割とバイトの予定を書いた。

「OK。これ以外の予定が入ったら俺にメールで許可取ること。これ、命令」
「分かりました……」
「あと、ここ、ネット繋がってないの?」
「あ、このマンション全体で各部屋ごとにネット回線は繋がってるんですけど、私は全部携帯で済ませてるから…」
「回線は繋がってるんだ? じゃあ、俺のノートパソコン持ってきていい?」

 パソコン……。監視カメラの映像の流出が気になった。
 萌絵の表情を見て潤が笑った。

「うん、萌絵ちゃんの万引き映像をすぐに流出できるように。じゃなくて。それもあるけど。俺の仕事で必要だから」
「……はい。分かりました」
「素直でよろしい。じゃあ、明日持ってくるね」






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